プログラミング教育とは?パソコンがなくても(アンプラグド)で手軽に学習できる教材とは?
プログラミング教育が必修化され、小学校、中学校、高校ですでに実施されているのをご存じでしょうか?
私たち親が受けてこなかったプログラミング教育を今の子供たちは受けています。
現代の進歩は目まぐるしく、今後どんどんコンピュータ、人工知能が発達していくことでしょう。
今の授業の内容も「思考力・判断力・表現力」を育成する「考える授業」に変わりました。
ただ聞いていて、黒板を写して、テスト勉強は丸暗記すればOK!というような時代は終わりました。
今の時代に求められる「プログラミング教育」とは一体どんな教育なんでしょうか?
この記事では、私たち親ができることとは一体何があるのか、プログラミング教育についてこれから知りたい方におすすめの内容になっています。
今回は、小学校低学年やまだ小さい子供も楽しめて、家にパソコンがない場合でもOKな「アンプラグドプログラミング」を中心にまとめています。
ご家庭で手軽に受けられるアンプラグドプログラミングの教材も紹介しています。
現役美術中学校教師11年目です。小学校免許と高等学校免許の一種取得。小学校は図工専科です。免許外で技術分野も教えていました。
プログラミング教育とは?
プログラミング教育の目的の1つに「プログラミング的思考」を育むことと書かれています。
日本は少子高齢化社会がどんどん進んでいます。
おそらく今後の日本の人口増加は期待できないと思います。
子供たちが大人になるころには労働人口は格段に減り、少ない人数で今までの日本の社会を回さなければならないでしょう。
情報社会が今以上にもっと発展する中、いかに情報技術を活用するかで生活や仕事の効率は倍以上の成果があると思います。
これからを生き抜くためにはプログラミング教育は今や重要な教育でしょう。
それではプログラミング教育が必修になった理由の詳細や、プログラミング的思考とは具体的にどう物事をとらえることなのか説明していきたいと思います。
プログラミング教育必修化の理由とは?
なぜ小学校から高校までプログラミング教育が必修になったのかさらに詳しく説明したいと思います。
今の職場でもパソコンを使わないところは、果たしてどれくらいあるのでしょうか?
今の職場でも90%の職業が少なくとも基礎的なITスキルを必要としていると言われています。
しかも日本では、2020年までにIT人材が37万人ほど不足すると言われています。
どんどん便利になる世の中…今後さらにIT力は求められる世の中になっていくことは容易に予想できます。
これからの日本を支えるためにプログラミング教育の必修化は実現されました。
文部科学省の掲げるプログラミング的思考とは?
プログラミング的思考とは一連の動きを1つ1つの記号に置きかえたり、組み合わせたりして、どうしたら自分が考えた動きに近づくか論理的に考える力ということです。
文部科学省「プログラミング的思考」の詳細
必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたら
いいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に
近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
これがどうコンピュータを動かす理解につながっていくかというと…
① コンピュータにどのような動きをさせたいのかという自らの意図を明確にする
↓
② コンピュータにどのような動きをどのような順序でさせればよいのかを考える
↓
③ 一つ一つの動きを対応する命令(記号)に置き換える
↓
④ これらの命令(記号)をどのように組み合わせれば自分が考える動作を
実現できるかを考える
↓
⑤ その命令(記号)の組合せをどのように改善すれば自分が考える動作
により近づいていくのかを試行錯誤しながら考える
プログラミング的思考とコンピュータの動作が似ていますね。
パソコンがなくても(アンプラグドプログラミング)で手軽に学習できる教材とは?
プログラミング的思考を育成するのに必ずパソコンを使わなければならないというわけではありません。
パソコンがなくてもプログラミング教育は可能です。
プログラミング教育をこれから学んでみたい子供や、まだパソコンなどの情報機器の扱いが難しい小学校低学年の子供は、パソコンがなくても学習できる「アンプラグドプログラミング」がおすすめです。
アンプラグドプログラミングでは絵本、カード、ボードゲームといった教材が多いです。
感覚的に楽しみながらプログラミング教育を学習できるのが特徴です。
学校で学ぶ前に家庭でアンプラグドプログラミングの楽しい経験を積むとその後の授業がスムーズに受けられると思います。
アンプラグドプログラミング楽しかったぴ!また学習したいな♪もっと知りたいな✨
プログラミング的思考をどう育成するのか
プログラミング教育は新たに教科を設けて学習するわけではありません。
各教科や学校の教育課程などを使って、プログラミング教育を進めます。
プログラミング教育の目標を見てみましょう。
の解決には必要な手順があることに気付くこと。
【思考力、判断力、表現力等】発達の段階に即して、「プログラミング的思考」
を育成すること。
【学びに向かう力、人間性等】発達の段階に即して、コンピュータの働きを、
よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度を涵養すること。
プログラミング教育では、プログラミング的思考を育成するだけでなく、コンピュータを使うことも大切です。
でも、まだパソコンなどのコンピュータ操作に慣れない低学年やプログラミング的思考が身についていない子供には導入として「アンプラグドプログラミング」がぴったりだと思います。
アンプラグドプログラミングでは、答えを先生が与えるのではなく、子供自らが考えて気づいたり、楽しんだりする活動を行います。
実際の授業でどのようにプログラミング的思考を育成しているのか例をご紹介します。
小学校1年生生活科「はみがきのしかたを考えよう」
はみがきをする行動を細分化し、順序を考えて並べていきます。
次にペアになり、「めいれいゲーム」を行い、順序の通りに行動していきます。
コンピュータを動作するための手順と似ていますね。
プログラミングの概念をゲームを通して、コンピュータがどのように働いているか体験できます。
アンプラグドプログラミングで家庭で育成できる教材3選
それでは家庭で育成できるアンプラグドプログラミングの教材を3選ご紹介します。
学校の授業でも教材になっているアンプラグドプログラミング教材です。
書き込みもでき、パズルやカードを使った謎解きがたくさんあるため、手を動かして楽しく体験できる工夫がされています。
「テラと7人の賢者」を読むと、自然んとコンピュータの知識やプログラミング的思考が身につくように作られています。
20章に渡る物語にはたくさんの数学、論理学、哲学の考え方がちりばめられています。
答えがすべて書いてあるわけではなく、頭を使って欲しい内容には「自分の頭で考えて」と問いかけがあります。
この本ではプログラミング教育の知識を得るだけでなく、学ぶことが楽しめる工夫がされています。
CS Unpluggedはアンプラグドプログラミングの実践で使えるワークシートが無料でダウンロードできます。
カードやゲームを通してコンピュータの基本的な仕組みを楽しみながら理解することができます。
答えが用意されているわけでなく、子供が自分で発見できるように工夫されています。
自分の力で頭や手を使って、体感で得た知識は大人になってから発想の応用がききやすくなります。
小さいうちに様々な方面から思考力を柔軟に養うことは、後の成長の基盤になると思います。
まとめ
プログラミング的思考で物事を考え、情報技術を活用することで少ない労働力で大きな力を生み出すことができます。
プログラミング教育ではプログラマーを育成したいわけではなく、予測困難な今後の社会に対応できるような柔軟な思考力を身に付けることが大切だと思います。
何でも鍛えないと育ちません。
お金や物などはいつかなくなってしまいますが、頭だけは永遠にアップグレードできる最高の財産だと思います。
しかも子供のうちは黄金期だと思います。
学校だけでなく、家庭でもプログラミング教育を少しでも意識するのか、しないかではかなりの差になると思います。
子供がより成長できる学びの環境を作ってあげるのは親の役目だと思います。
ぜひ子供だけでなく親の私たちも頭をアップグレードさせ、成長したいですね。
それでは「プログラミング教育とは?パソコンがなくても(アンプラグドプログラミング)で手軽に学習できる教材とは?」はここまで。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
お子さんの健やかな成長を心より応援しています。