鳥のクリッピングはするべきなのか。クリッピングをすることで生じるリスク
保護鳥そらまめちゃんは、保護された時、クリッピング(羽根が切られた状態)されていました。セキセイインコのまめちゃんやオカメインコのしげちゃん、バナちゃんの羽根を切ったことのなかった私は、クリッピングされた鳥を見て、驚きました。
そらまめちゃんのクリッピングをきっかけに、鳥にとって、クリッピングはどのような影響を与えるのか、まとめます!
クリッピングする理由
などが挙げられると思います。私がまだ幼かったころ(笑)昭和の時代、いや平成でした(笑)幼い記憶の中で、近所でセキセイインコを飼っていたおばさんのインコはクリッピングをしていました。小さかった私は何も疑問に思いませんでした。「そっか、鳥は羽根を切らないと逃げてしまうからか~」と思っていました。
しかし、そのセキセイインコは、残念ながら、おばさんに踏まれて、死んでしまったという悲しい結末が待っていました。
一見上記3つの理由は、正当かと思ってしまうかもしれませんが、一つずつ考えてみたいと思います。
①外に逃げてもすぐに捕獲できるようにするため
昭和の時代に、羽根を切ることが推奨されていたようです。たくさん切ってしまってはかわいそうと、飛べるぐらいまで、羽根を残して、切った場合、切っていない場合と飛ぶ力はほとんど変わらないようです。
そして、何より、「羽根を切っているから大丈夫だろう」という心の油断が、鳥を逃がしてしまう原因にもつながります。
実際、そらまめちゃんは、クリッピングされていましたが、逃げてしまいました。
また、クリッピングしていることで、多少なりとも鈍くなります。万が一、外に逃げてしまった場合、カラスや猫などといった天敵に襲われる確率がぐっと上がることが考えられます。
クリッピングありのそらまめちゃんが、無事、父に保護されたのは、本当に、よかったと思います。
②うまく飛べなくて危ないから
この子は、うまく飛べないから、羽根を切ってあげましょう。
では、その鳥はいつ、飛べるようになるのでしょうか?羽根が切られているならば、一生上手に飛べることはないでしょう。
オカメインコルチノーのバナちゃんは、非常にまったりした性格でした。飛ぶことにあまり興味がなく、お里でも、安心安全だったので、飛ぶ必要性がありませんでした!
うちに来てから、先住のしげちゃんはびゅんびゅん気持ちよさそうに飛び回り、当時2歳の息子が予測不能な動きをする中、バナちゃんは飛ぶことを選びました(笑)
しかし、飛んだことがないから、飛べない(笑)
最初はぶつかってしまうこともあり、夫と私とで、注意深く、ぶつからないようにしていました(脳しんとうや、骨折などが心配されます)
ですが、それで、羽根を切ることはなく、バナちゃんは少しずつ、上手に飛べるようになりました!
今では、しげちゃんと同時に飛びまわります!まだ、しげちゃんの方が上手に飛びますが、自由に、行きたいところへ飛び、息子が怖かったら、飛んで回避しています(笑)
飛ぶことで基礎代謝を上げる!
羽根を力いっぱい動かし、全力で飛ぶ。全身を使った運動ですよね!もし、鳥が飛べなかったら・・・。鳥は飛ぶために、進化した動物です。その動物が飛ぶという本能が阻害されたらどうなるのでしょうか?
私はお医者さんではないので、よくはわかりませんが、絶対体に良くないと思います。運動できないことで、病気の元の「肥満」にも、一歩近づくことになると思います。
もし、みんなが本能的にできることが、自分ができなかったら・・・「え、私って、飛べないんだ・・・」って、きっとショックなんじゃないのかな~って、思います。
まめちゃんは、先天性の関節炎があり、痛みから、飛ぶことができませんでした。
それでも、こっちに来ようと、飛ぼうとして、ぼてっと、床に落ちる(いわば飛び降り・・・)そうまでして、鳥は飛びたいものなんだと思います。
③なつかせるため
クリッピングするかは、飼い主さんの自由です。
でも、それがどういうことなのか、鳥という生き物を知ってから、本当に必要なものなのか、一度よく考えてから、実行してください。